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新型日産キックス発売 第3世代e-POWERと電動4WD「e-4ORCE」を初搭載
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新型日産キックス発売 第3世代e-POWERと電動4WD「e-4ORCE」を初搭載

日産自動車が2026年6月18日に発売した2代目キックスP16型は、日本市場初搭載の第3世代e-POWERと、キックス初採用の電動4WD技術「e-4ORCE」を軸に全面刷新。燃費は2WD最高25.7km/L(WLTCモード)を達成し、全8グレード・299.97万円から展開する。

キックスが2代目へ フルモデルチェンジの概要

日産自動車は2026年6月17日、コンパクトSUV「キックス」のフルモデルチェンジモデルを発表し、翌6月18日より発売を開始。初代P15型の登場から約6年ぶりの全面刷新で、2代目はP16型となる。

最大の変化はパワートレインだ。日本市場では初めてとなる第3世代「e-POWER」を搭載するとともに、キックスとして初の電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を4WDモデルに採用した。エクステリアも大胆に刷新し、力強さと遊び心を両立した新しいデザイン言語を打ち出している。価格は299.97万円から424.82万円まで、2WD・4WDを合わせた全8グレードを用意する。

出典: 日産自動車株式会社 公式YouTube

第3世代e-POWERが変えた燃費と静粛性

第3世代「e-POWER」の核心は、5つの主要部品を一体化した「5-in-1電動ユニット」にある。モーター・発電機・インバーター・減速機・増速機を1つのユニットに統合することで、従来の分散配置に比べて小型・軽量化と高剛性化を同時に実現した。

モーターには平角線コイルを採用した。従来の丸線に比べてコイルを密に巻けるため大電流への対応力が上がり、同じ体積でより高い出力を引き出せる。インバーターは最新世代のパワーモジュールと両面冷却構造を組み合わせ、特に高速走行時の電力変換効率を高めた。発電を専門とするHR14DDe(1.4L・直列3気筒)は走行に直接関与せず、高効率な動作域に絞って発電に徹するため、エンジン燃焼の最適化が進めやすい。

これらの積み重ねによって、2WDモデルのWLTCモード燃費は25.7km/Lに達した。市街地モードで26.4km/L、郊外モードで28.7km/Lという内訳で、コンパクトSUVとして高い水準にある。

新型日産キックス 外観(レゾナンスブルー2トーン・斜め前方)
出典: 日産自動車

キックス初搭載の電動4WD「e-4ORCE」

4WDモデルには電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」をキックスとして初めて搭載した。フロントモーター(YM52型・105kW/143PS)に加え、リヤにMM48型モーター(50kW/68PS)を追加し、前後のトルク配分をモーターとブレーキで統合制御する。コーナリング中の車両挙動を細かく調整することで、安定した走りと快適な乗り心地を両立させた。

ドライブモードにはキックスとして初のSNOWモードを設定した。4WDモデルにはSTANDARD・SPORT・ECO・SNOWの4モードが用意され、雪道や凍結路での走行安定性を細かくサポートできる。WLTCモード燃費はX e-4ORCEグレードで21.5km/Lを確保した。

新型日産キックス e-4ORCE(電動駆動4輪制御)
出典: 日産自動車

デザインの読み解き

エクステリアのデザインコンセプトは「アスリートのような佇まい」だ。フロントグリルはアメリカンフットボールのヘルメットから着想を得た水平基調のワイドな造形で、シグニチャーランプが左右に鋭く伸びる。

グレードによってデザインの文法が変わる点も注目に値する。X・X+・Xシンプルパッケージのフロントバンパー、サイドシル、リアバンパーには、スニーカーのソールを模したポリゴン状のディンプルパターンを採用した。ボディカラー全9種類のなかには、先進性とクリーンさを表現した「レゾナンスブルー」の2トーンも用意されている。一方、最上位のGグレードはバンパー等の外装部品に黒色グロス塗装を施し、落ち着いた上質感を打ち出している。同じキックスでも、ライフスタイルの異なる層を想定した振り分けだ。

インテリアに目を向けると、モダンで開放的な空間を意図した設計になっている。インストルメントパネル・センターコンソール・ドアトリムに合皮やファブリックのソフトマテリアルを採用し、触れた時の質感を高めている。後席の左右2席にはゼログラビティーシートを採用した。体圧を分散させる設計で、長距離移動時の疲労軽減を意識したものだ。Gグレード等の上位グレードにはGoogle搭載のNissanConnectインフォテインメントシステムと、12.3インチのデュアルディスプレイを組み合わせた統合型インターフェースディスプレイが搭載される。

ROCK CREEKとしても展開予定

新型キックスの発表と同日、日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)がキックスをベースとしたカスタムモデル「ROCK CREEK」を先行公開した。エクストレイルROCK CREEKに続く第2弾で、専用の3スロットシルバーグリル、溶岩をイメージした「ラバレッド」のアクセント、防水シートなどを採用したアウトドア仕様となる。正式発表は2026年夏、発売は2026年冬を予定しており、車体本体の参考価格は2WDが約400万円、4WDが約430万円からを見込んでいる。

キックス ROCK CREEK 外観(斜め前方・ベージュ)
出典: 日産モータースポーツ&カスタマイズ
キックス ROCK CREEK インテリア(ブラック×ラバレッドアクセント)
出典: 日産モータースポーツ&カスタマイズ

全8グレードのスペックと価格

グレード駆動WLTCモード燃費価格(税込)
X シンプルパッケージ2WD25.7km/L299.97万円
X2WD25.7km/L325.93万円
X+2WD25.7km/L354.97万円
G2WD23.4km/L389.84万円
X e-4ORCE シンプルパッケージ4WD21.5km/L334.95万円
X e-4ORCE4WD21.5km/L359.92万円
X+ e-4ORCE4WD21.5km/L388.95万円
G e-4ORCE4WD20.1km/L424.82万円

出典: 日産自動車

全グレード共通の主要スペック: 全長4,365mm × 全幅1,800mm × ホイールベース2,655mm。発電エンジンはHR14DDe(1.4L・3気筒・72kW/98PS)、フロントモーターはYM52型(105kW/143PS・最大トルク315Nm)。使用燃料は無鉛レギュラーガソリンで、タンク容量は45Lだ。第3世代e-POWERとe-4ORCEという2つの技術的進化を、日本市場での価格帯300万円台から手の届く形で提供した点に、今回のキックスの存在意義がある。

ROCK CREEKシリーズを手がけるNMCは、1986年に「オーテック・ジャパン」として設立された日産の特装・カスタム車部門だ。長年にわたりニスモモデルや福祉車両の架装も担ってきたが、2022年4月1日に、ニスモ(ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル)と統合して日産モータースポーツ&カスタマイズへ社名を変更した。「ROCK CREEK」はその新体制で生まれたアウトドア志向シリーズで、エクストレイルに続いてキックスにも展開される。

新型キックスの発売日と価格は?

2026年6月18日発売。全8グレードで、2WDのXシンプルパッケージが299.97万円、4WDの最上位G e-4ORCEが424.82万円となる。2WD・4WDそれぞれに4グレードが用意されており、用途に合わせて選べる構成だ。

e-POWERと一般的なハイブリッドは何が違うのか?

一般的なハイブリッドはエンジンとモーターの両方を走行に使うが、e-POWERはエンジンを発電専用として使い、タイヤを動かすのはモーターだけだ。エンジンを最高効率の回転域に絞って動かせるため、特に市街地での燃費に優れる。ガソリンスタンドは従来通り利用でき、外部充電は不要だ。

e-4ORCEはどのグレードに搭載されているのか?

グレード名に「e-4ORCE」が付く4グレード(X e-4ORCEシンプルパッケージ・X e-4ORCE・X+ e-4ORCE・G e-4ORCE)のみに搭載される。2WDグレード(Xシンプルパッケージ・X・X+・G)には搭載されない。

ROCK CREEKの発売時期と価格の目安は?

2026年冬の発売を予定している。参考価格は2WDが約400万円、4WDが約430万円から。正式な価格・グレード構成は2026年夏の正式発表で公開される見込みだ。