光岡ビュート ストーリー 2026年5月改良 変更点と全グレード価格一覧
1993年誕生の光岡ビュートが33年目の一部改良を受けた。新色5色で全15色に広がるボディカラーと、バックガイドモニター・電動パーキングブレーキの全車標準化が骨格。369万円台から480万円台の全10バリエーション価格と、日産マーチからトヨタ ヤリスへのベース変更が何をもたらしたかも解説する。
光岡自動車は2026年5月28日、プレミアムコンパクト「ビュート ストーリー」の一部改良版を発売した。新色5色の追加でボディカラーが全15色に広がり、バックガイドモニターとディスプレイオーディオを全グレードへ標準装備した。1993年の誕生から33年が経つビュートは、今回の改良でも「自分だけの1台」を作る楽しさをさらに広げた。
光岡ビュート ストーリー 2026年5月改良の変更点
今回の改良で変わったのは、大きく3点だ。
新色5色の追加、安全・利便装備の全車標準化、そしてグレード体系の整理。この3つが今回の一部改良の中心をなす。
新色はアヴァンギャルドブロンズメタリック・アドベンチャーブルー・ペールブルー・エレガンスネイビー・ダークレッドの5色だ。これにより、標準色4色とオプション色11色からなる全15色の体制となった。
安全・利便装備では、バックガイドモニターとディスプレイオーディオが全グレードに標準装備となった。ディスプレイオーディオはApple CarPlayとAndroid Autoに対応し、8インチのHDディスプレイを備える。電動パーキングブレーキとブレーキホールド、ETC2.0もあわせて全車に追加された。電動パーキングブレーキは、駐車時の操作が手元で完結するため、日常的な利便性に直結する変化だ。
グレードは1,000ccグレードの廃止により4グレードに整理された。
新色5色を含む15色展開 Myビュートの選択肢が広がる
オプション色11色をメーカー指定のオプションとして設定するのは、ビュートならではの発想だ。量産車のほとんどは標準色と特別色の2段階で完結するが、ビュートは「最終的に何色にするかは注文者が決める」という設計を取る。
その背景にあるのが「Myビュート」というカスタマイズの思想だ。ボディカラーに加えて、専用レザーシート8色と専用加飾パネルセット8色をそれぞれ組み合わせられる。インテリアには、造花をあしらった専用フラワーセットを加えることもできる。こうして仕上げた1台は、まったく同じ仕様の個体に街中で出会うことがほとんどない。
今回の新色のうち、ペールブルーとエレガンスネイビーはビュートが得意とする落ち着いた色調の系譜に連なる。アヴァンギャルドブロンズメタリックは、レトロなフォルムと重厚な金属光沢の組み合わせを可能にする。ダークレッドはオプション色のなかでも特別塗装色に分類され、車両価格に88,000円が加算される。
グレード体系の整理と価格
4グレード・10バリエーションの価格(消費税10%込)は次のとおりだ。
| グレード | 駆動 | 変速機 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|
| 15DX | 2WD | 6MT | 3,691,600円 |
| 15DX | 2WD | CVT | 3,766,400円 |
| 15DX | 4WD | CVT | 3,946,800円 |
| 15LX | 2WD | 6MT | 4,076,600円 |
| 15LX | 2WD | CVT | 4,150,300円 |
| 15LX | 4WD | CVT | 4,334,000円 |
| HYBRID DX | 2WD | ECVT | 4,396,700円 |
| HYBRID DX | E-Four | ECVT | 4,607,900円 |
| HYBRID LX | 2WD | ECVT | 4,579,300円 |
| HYBRID LX | E-Four | ECVT | 4,803,700円 |
ガソリン仕様のエントリーは、15DX 2WD 6MTの369万1,600円だ。ハイブリッドはHYBRID DX 2WDの439万6,700円から選べる。
パワートレインは1.5L直列3気筒の2系統だ。ガソリン仕様は最高出力120ps・最大トルク145N·mを発揮し、6速MTとCVTを選べる。ハイブリッド仕様はエンジン91psにフロントモーター80psを組み合わせたシステムで、E-Fourではリヤにも補助モーターが加わる。いずれもトヨタ ヤリスと同系の技術を基盤とするが、光岡自動車が架装した後に独自の型式認定を受けた車両として販売される。
1993年から積み重ねた33年 ビュートが今も作られる理由
ビュートが最初に登場したのは1993年のことだ。「美・遊・人」、「美しく、遊ぶ人へ」というコンセプトのもとに生まれ、丸形ヘッドランプとハート型グリルを持つレトロなスタイルで市場に投じられた。以来33年で累計14,000台を超えた。
年間400台強のペースを33年間続けてきた計算になる。国内の主要量産メーカーが月に数万台を生産することと比べれば、けた違いに小さい。しかしこの規模だからこそ、光岡自動車は製造の現場で1台ずつ向き合う丁寧さを続けられている。
初代から3代目まではベース車両に日産マーチを使っていた。3代目のベースとなったK13型マーチはタイからの輸入車で、その輸入終了がベース変更の直接の契機となった。光岡自動車はその後継としてトヨタ ヤリスを選び、2023年に現行「Viewt Story」として生まれ変わった。
この切り替えは、ビュートの走りの幅を大きく変えた。マーチをベースとしていた時代には設定のなかったハイブリッド仕様・4輪駆動モデル・6速MTが、現行モデルで一気に加わった。先進安全システムの全車標準化もこのタイミングで実現した。外装のデザイン言語を守りながら、クルマとしての選択肢を底上げした世代交代だった。
発表の場では「ベース車の変更は大きな変化ではありますが、歴代ビュートが持つ愛くるしさやDNAはそのまま」という趣旨の言葉が語られた。丸形ヘッドランプとハート型グリルは、2026年の改良後も変わっていない。
2023年の発売時は、2024年8月生産分まで予約で埋まった。コンセプトスローガン「あなたのストーリーが今、はじまる。」とともに掲げられた4代目の名前に、改良を重ねながら応え続けている。
クルマを移動の道具としてではなく、自分の美意識を乗せて走らせる存在として選ぶ人がいる。ビュート ストーリーの一部改良は、そういう人たちの選択肢を15色のボディカラーと充実した装備でもう一段豊かにした。全国のミツオカ販売店で注文を受け付けている。
ビュートは富山県富山市の光岡自動車の工場で、1台ずつ架装されて完成する。ベース車両をいったん分解し、フロント・ルーフ・リアのボディを溶接加工で仕立て直す。塗装・組立・最終検査のすべての工程に熟練の職人が関わり、最後にエンブレムバッジを貼り付けて完成となる。フロントフェンダーにはFRPの手作業成形を採用し、パーツの合わせ目がないなめらかな顔立ちを維持している。
ベース車のトヨタ ヤリスと外見は似ている?
フロント・ルーフ・リアの外装を光岡自動車が架装し直しているため、ヤリスとは外観が全く異なる。丸形ヘッドランプやハート型グリルなどのデザインはすべて光岡自動車のオリジナルだ。ベース車両を使うのは主にプラットフォームとパワートレインの部分で、完成したビュートにヤリスの面影はない。
6速MTは選べる?
1.5Lガソリン仕様の15DXと15LXで6速MTを設定している。ただし6MTは2WDのみの組み合わせで、4WD仕様はCVTのみとなる。ハイブリッド仕様はECVTのみだ。
どこで購入・試乗できる?
全国のミツオカ販売店で注文・商談を受け付けている。ベース車両への架装作業が入るため、受注から納車まで一定の期間を要する。詳細な納期は各販売店に確認することを勧める。


