インプレッサ改良モデル Smart Editionに一本化、286万円台から
インプレッサの改良モデルで変わったのは、グレードの数だけではない。標準になったナビ、オプションのセットに移った装備、ラインアップから外れたe-BOXER車の3点を、286万5,500円から始まる価格と、同日改良のクロストレックとの対比で整理する。
スバルは2026年9月17日、インプレッサの改良モデルを発表した。ラインアップは2.0Lガソリンエンジンを積む「Smart Edition」の1グレードに集約され、ナビゲーション機能が全車に標準装備された。価格は前輪駆動が286万5,500円、四輪駆動が313万5,000円で、e-BOXER車は販売店の在庫対応のみとなる。
同じ日に発表されたクロストレックは、全グレードがストロングハイブリッドのe-BOXERになった。インプレッサとクロストレックの2台が異なる方向を選んだ今回の改良を、装備、価格、パワートレインの3点から整理する。
インプレッサ改良モデルの概要と価格
スバルのスタンダードモデルである6代目インプレッサは、今回の改良でSmart Editionだけになる。2.0Lの水平対向4気筒直噴エンジンにCVTのリニアトロニックを組み合わせ、駆動方式は前輪駆動と四輪駆動から選ぶ。
メーカー希望小売価格は税込で、前輪駆動が286万5,500円、四輪駆動が313万5,000円だ。販売計画は月520台だ。
ラインアップはSmart Editionに集約
2025年7月10日時点のインプレッサは、ST、ST-G、ST-Hの3グレードと4種類の特別仕様車で構成され、いずれも前輪駆動と四輪駆動が選べた。2026年1月9日には、STI Performance Editionも特別仕様車として加わっている。
今回のラインアップは、Smart Editionの前輪駆動と四輪駆動の2仕様だけだ。グレード名は、2024年9月13日に特別仕様車として設定されたST Smart Editionの流れをくむと考えられる。2.0L水平対向エンジンの最高出力154PS、最大トルク193N・mは、従来のST Smart Editionと変わらない。17インチアルミホイール、LEDフロントフォグランプ、アルミパッド付スポーツペダルも共通だ。
安全装備では、アイサイトのコアテクノロジーに加え、後側方警戒支援システムなどを含むアイサイトセイフティプラスと、ドライバーモニタリングシステムが標準となる。
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ナビは全車標準に、装備の一部はオプションへ
全車標準となったナビゲーション機能は、3つの単語で目的地を指定できるwhat3wordsを搭載する。ダッシュボード中央の11.6インチセンターインフォメーションディスプレイも標準だ。従来のST Smart Editionでは、ナビゲーション機能はオプション設定だった。
一方、従来のST Smart Editionで標準だった次の装備は、今回から工場で装着するメーカー装着オプションのセットに移った。
- コーナリングランプとステアリング連動ヘッドランプ
- 運転席10ウェイと助手席8ウェイのパワーシート
- リバース連動ドアミラーと、ドアミラーメモリー&オート格納機能
セットにはこのほか、フルLEDのハイ&ロービームランプ、運転席のシートポジションメモリー、運転席シート自動後退機能が含まれる。ハイビームのまま、他の車両に当たる部分だけを自動で遮光するアレイ式アダプティブドライビングビームも、セットに入っている。
セットの価格は12万1,000円だ。前輪駆動には、LEDリヤフォグランプ、ステアリングヒーター、フロントシートヒーターを加えた17万6,000円の上位セットもある。四輪駆動ではこの3つが標準のため、選べるのは装備セットのみとなる。
メーカー装着オプションは車両生産時に装着するため、後から付けることはできず、注文時に選ぶ形になる。詳しい装着条件は、販売店に確認する必要がある。
オプションを含めた車両価格は、次のとおりだ。
| 駆動方式 | オプションなし | 装備セット | 上位セット |
|---|---|---|---|
| 前輪駆動 | 286万5,500円 | 298万6,500円 | 304万1,500円 |
| 四輪駆動 | 313万5,000円 | 325万6,000円 | 設定なし |
e-BOXER車の生産終了とクロストレックの対比
改良前のインプレッサには、2.0Lの水平対向エンジンとモーターを組み合わせたe-BOXER車があった。対象はST-G、ST-H、ST-H Style Edition、ST-H STI Performance Editionで、生産終了に伴い販売店の在庫対応のみとなる。
従来のe-BOXERは、ガソリンエンジンを主な動力とし、エンジンを自動で止めたモーター走行や、モーターによるエンジンのアシストを行う方式だ。クロストレックが全グレードに採用するe-BOXER(ストロングハイブリッド)は、2.5Lの水平対向エンジンと組み合わせ、電気モーターを主な動力として走る。モーターが苦手な領域は、ガソリンエンジンがカバーする。
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クロストレックのWLTCモード燃費は19.5km/Lだ。価格はPremium S:HEVが383万3,500円、Premium S:HEV EXが405万3,500円となる。インプレッサは前輪駆動が14.0km/L、四輪駆動が13.6km/Lで、車体も排気量も異なるため単純な比較はできない。それでも燃費を重視するなら、クロストレックが有力な選択肢になるだろう。
1グレード化で変わったインプレッサの選び方
スバルは今回の改良を、日常使いからロングドライブまで幅広いシーンでの魅力はそのままに、選びやすさを重視したものと位置づけている。その意図は、価格と装備の構成に表れているとみられる。
従来のST Smart Editionと同じ特別装備をそろえるには、装備セットの12万1,000円を足す。その価格は前輪駆動で298万6,500円、四輪駆動で325万6,000円だ。
2025年7月時点の従来のST Smart Editionは、前輪駆動が295万3,500円、四輪駆動が316万8,000円だった。差は、それぞれ3万3,000円と8万8,000円になる。ただし、新しい構成にはナビゲーション機能が標準で含まれるため、装備内容は同じではない。価格差だけで損得は決められない。
標準装備は絞られた一方で、必要な装備を自分で選べる構成になったと考えられる。冬にヒーター類を使いたい前輪駆動の人は上位のセットを、オプションなしの価格を重視する人は標準のままを選べる。グレード名で装備がまとめられていた従来の選び方から、駆動方式とオプションのセットで選ぶ形に変わった。
ハイブリッドがラインアップから外れたインプレッサは、ガソリンエンジンの軽快さと、286万5,500円から始まる価格に軸足を置いたモデルになったのだろう。
変わらないのは、水平対向エンジンと、四輪駆動を選べる構成、アイサイトを標準で備える安全性能だ。グレードは1つになったが、自分の暮らしに何が必要かを考えて装備を選ぶ楽しみは、オプションのセットという形で残った。
Smart Editionの価格と主要諸元
ボディカラーは7色で、新色のイグニッションレッドが5万5,000円高、クリスタルホワイト・パールとシトロンイエロー・パールが3万3,000円高となる。残る4色は追加料金がかからない。改良前に設定されていた赤系のピュアレッドは、追加料金のかからない色だった。
| 項目 | 前輪駆動 | 四輪駆動 |
|---|---|---|
| 税込のメーカー希望小売価格 | 286万5,500円 | 313万5,000円 |
| 車両重量 | 1,390kg | 1,440kg |
| WLTCモード燃費 | 14.0km/L | 13.6km/L |
| 市街地モード | 9.3km/L | 9.2km/L |
| 郊外モード | 14.8km/L | 14.3km/L |
| 高速道路モード | 17.1km/L | 16.5km/L |
| 項目 | 共通の諸元 |
|---|---|
| エンジン | 水平対向4気筒 2.0L DOHC 直噴 |
| 総排気量 | 1,995cc |
| 最高出力 | 113kW(154PS)/ 6,000rpm |
| 最大トルク | 193N・m(19.7kgf・m)/ 4,000rpm |
| 変速機 | リニアトロニック(CVT) |
| 全長×全幅×全高 | 4,475×1,780×1,480mm |
| ホイールベース | 2,670mm |
| 最低地上高 | 130mm |
| 最小回転半径 | 5.3m |
| タイヤ | 205/50R17 |
| 燃料タンク容量 | 50L |
| 使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
| 販売計画 | 月520台 |
インプレッサのナビゲーション機能が採用するwhat3wordsは、世界を3m四方の区画に分け、区画ごとに3つの単語を割り当てて位置を特定する仕組みだ。3つの単語で、3m四方という細かさの区画を目的地に指定できる。
インプレッサ改良モデルの価格はいくらか
メーカー希望小売価格は税込で、前輪駆動が286万5,500円、四輪駆動が313万5,000円だ。メーカー装着オプションの装備セットを付けると、12万1,000円高くなる。
インプレッサにハイブリッドは選べるのか
改良後のインプレッサは2.0Lガソリンエンジンのみで、e-BOXER車は販売店の在庫対応のみとなる。ハイブリッドを選びたい場合は、全グレードがe-BOXER(ストロングハイブリッド)になったクロストレックが選択肢になる。
インプレッサ改良モデルのナビは標準装備か
標準装備だ。what3wordsを搭載したナビゲーション機能が、前輪駆動と四輪駆動の全車に備わる。従来のST Smart Editionではオプション設定だった。
インプレッサ改良モデルの燃費はどのくらいか
WLTCモード燃費は、前輪駆動が14.0km/L、四輪駆動が13.6km/Lだ。同じ日に改良されたクロストレックは19.5km/Lで、排気量や車体が異なるため、単純な比較はできない。
この記事について
- 執筆
- ROADECT編集部
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