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BRABUS BODO 1000馬力V12・世界77台限定のスーパーカー
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BRABUS BODO 1000馬力V12・世界77台限定のスーパーカー

BRABUSが2026年5月に発表したBODOは、創業者ボード・ブッシュマンの名を持つコーチビルトスーパーカーだ。5.2L V12ツインターボが1,000馬力を発揮し、世界77台という限定数はBRABUS創業年の1977年に由来する。スペックの全容と、BRABUSがコーチビルトという領域に踏み出した背景を解説する。

ドイツ・ルール地方の工業都市ボットロップ。1977年、ボード・ブッシュマン(Bodo Buschmann)はここに工房を構え、メルセデス・ベンツを改造する小さな会社を始めた。いつか自らのグランツーリスモを作りたいという夢を胸に秘めながら。

その夢は約半世紀後、息子のコンスタンティン・ブッシュマン(Constantin Buschmann)によって形になった。2026年5月に発表されたBRABUS BODO(ブラバス ボード)だ。5.2L V12ツインターボが1,000馬力を発生し、最高速度は360km/hに達する。世界77台限定。価格は100万ユーロと複数の専門メディアが報じている。

BRABUS BODO フロント3/4ビュー
出典: BRABUS

BRABUS BODOとは 77台限定スーパーカー

「この車には一つの名前しかあり得なかった。BODO、と。」BRABUSの公式サイトにはそう記されている。創業者ボード・ブッシュマンへの敬意として、現CEOのコンスタンティンが父の名を冠することを決めた。ボードが長年温め続けた「次世代グランツーリスモを作る」というビジョンを、ついに実現させた一台という意味を持つ。

生産台数77台も、意図的な数字だ。BRABUSの創業年1977年を刻んでいる。リアウィンドウ下に配置された「77」のロゴが、その事実を刻んでいる。年間10〜15台のペースで職人の手によって作られ、全台数が揃うまでに数年を要する計算だ。

プラットフォームについて、BRABUSは公式に言及していない。一方で複数の欧州専門メディアが、アストンマーティン ヴァンキッシュのボディ骨格を活用したコーチビルト作品だと報じている。インテリアのマルチメディアシステムやスイッチ類がヴァンキッシュと共通している点が、その傍証の一つとされる。エクステリアはすべて新設計であり、BODOとしての独自の顔を持つ。BRABUSは「チューニングでも完全内製でもない、コーチビルトGT」という位置づけを強調している。

BRABUS BODO 外観
出典: BRABUS

5.2L V12 1000馬力のスペック

エンジンは5.2L V12ツインターボ。職人による手組みで仕上げられ、最高出力1,000馬力(735kW、回転数6,400rpm)、最大トルク1,200Nmを発揮する。

0-100km/hは3.0秒。1,910kgという車重でこの数字を実現する背景には、2,900rpmから5,000rpmの広い回転域にわたって持続する1,200Nmの厚みがある。0-200km/hは8.5秒、0-300km/hは23.9秒で到達し、最高速度は360km/hだ。トランスミッションは8速オートマチック・トランスアクスルのパドル操作式で、電子制御式アルミ製ショックアブソーバーとカーボンセラミックブレーキが組み合わさる。21インチのMonoblockホイールにはBRABUSとContinentalが共同開発した専用タイヤが装着される。

項目数値
エンジン5.2L V12ツインターボ(手組み)
最高出力1,000馬力(735kW / 6,400rpm)
最大トルク1,200Nm(2,900〜5,000rpm)
0-100km/h3.0秒
0-200km/h8.5秒
0-300km/h23.9秒
最高速度360km/h
車重1,910kg
生産台数世界77台
参考価格100万ユーロ(複数メディア報道値)

電動化が急速に進む時代に、純粋な内燃機関のV12を選ぶことは、一つの声明だ。効率や環境性能を主軸に据えた現代のスーパーカー開発の潮流とは対照的に、BODOは「内燃機関の頂点に立ったとき、クルマはどこへ行けるのか」という問いそのものを体現している。

BRABUS BODO エンジン・パフォーマンス
出典: BRABUS

カーボンボディとブロックチェーン製品パスポート

BODOのボディは窓とパノラミックルーフを除いてすべてカーボンファイバー製だ。全高は130cm。長く伸びたシルエットに対して著しく低い車高が、コンセプトカーを思わせる佇まいを生み出す。

外装の基調は漆黒(Piano Black)だ。カーボンエンジンパーツの繊維にはゴールドのフレークが織り込まれており、光の当たり方によって表情を変える。フロントには13本の垂直スラットが並ぶラジエターグリル、ベンテッドボンネット、電動展開する2段階式リアスポイラー、ボートテール形状のリアエンドという構成が採用されている。

BRABUS BODO インテリア
出典: BRABUS

インテリアは2+2の4座構成で、トランクも持つ。カーボン製のダッシュボードフードとロングパドルシフター、BRABUSが設計した専用シートに加え、ガラスパノラミックルーフが閉塞感を和らげる。サーキット専用機ではなく、大陸横断のグランドツーリングにも耐えられる快適性を備えている。

77台それぞれには、ブロックチェーン基盤のデジタル製品パスポートが搭載される。高級ブランドが加盟するコンソーシアム「Aura Blockchain Consortium」との協業で開発されたシステムで、ラゲッジコンパートメント内の専用プレートに組み込まれている。車両の真正性・所有権履歴・仕様の検証済み記録を恒久的に保管する仕組みだ。100万ユーロという価格に見合うコレクターズアイテムとして、その価値を未来に担保する基盤となる。

BRABUS BODO モナコ
出典: BRABUS

BRABUSが踏み出したコーチビルトという領域

BRABUSはこれまで、優れたチューナーとして知られてきた。メルセデス・ベンツのSクラスに900馬力を与え、Gクラスをパフォーマンス仕様に仕立てる。その技術力は本物だが、常に他社の車体が前提だった。

BODOはその文脈から一歩踏み出している。先行するコーチビルト作品として、BRABUSはメルセデス SL63 E-Performanceをベースに「GTS Coupe」を手がけていた。V8と電動モーターを組み合わせて1,000馬力を実現した作品で、カーボンファイバー製の完全新作ボディを持つ。BODOはGTS Coupeよりもさらに大胆な一台として、異なるブランドの土台の上に完全新設計の外皮をまとわせ、V12エンジンをBRABUSの手でさらに高みへと引き上げた。

チューニングでもOEM(自動車メーカー)でもない。コーチビルトという概念が最も正確に当てはまる。BRABUSが歩んできた約半世紀の蓄積の先に、BODOは立っている。ボード・ブッシュマンが見たかった景色は、これだったのではないか。

BODOに搭載されたデジタル製品パスポートを開発したAura Blockchain Consortiumは、LVMH(ルイ・ヴィトンなどを傘下に持つ仏高級品グループ)を含む世界の高級ブランドが参加するコンソーシアムだ。自動車だけでなく、ファッションや時計といったラグジュアリー産業全体で、真正性と所有権の証明にブロックチェーンを活用する動きが広がっている。

BRABUS BODOという名前の由来は何ですか?

BRABUS創業者ボード・ブッシュマンの名前から来ている。現CEOのコンスタンティン・ブッシュマン(ボードの息子)が、父が長年温め続けた「次世代グランツーリスモを作る」という夢を実現させた一台として父の名を冠することを決めた。BRABUSは「この車には一つの名前しかあり得なかった」と公式サイトに記している。

なぜ生産台数は77台なのですか?

BRABUSの創業年1977年を記念した数字だ。リアウィンドウ下にも「77」のロゴが配置されており、創業年への敬意が車体に刻まれている。年間10〜15台のペースで職人の手により製造が続けられる。

BRABUS BODOはアストンマーティン ヴァンキッシュと関係がありますか?

BRABUSは公式にベース車両を言及していない。ただし複数の欧州専門メディアが、アストンマーティン ヴァンキッシュのボディ骨格を活用したコーチビルト作品だと報じている。エクステリアは完全に新設計で、BRABUSは「コーチビルトGT」と位置づけている。