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タフトのガラスルーフ「スカイフィールトップ」全車標準装備の理由
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タフトのガラスルーフ「スカイフィールトップ」全車標準装備の理由

ダイハツ・タフトは、前席上に大きく広がるガラスルーフ「スカイフィールトップ」を2020年6月の発売以来、全グレードに標準装備する軽クロスオーバーSUVだ。同クラスの軽SUVでは今も採用例が少ないこの装備が、なぜ全車標準になったのか。開発の背景と実際の使用感を、ダイハツの公式資料をもとに読み解く。

軽自動車には、全長3,400mm以下、全幅1,480mm以下、排気量660cc以下という規格の縛りがある。限られた寸法の中でどこに個性を持たせるかは、メーカーごとの判断が分かれるところだ。ダイハツが2020年6月10日に発売した軽クロスオーバーSUV「タフト」は、その答えの一つを屋根に見出した。

全車標準装備するのが、前席の頭上に大きく広がるガラスルーフ「スカイフィールトップ」だ。その後のグレード追加や一部改良を経ても、全グレードでの標準装備という位置づけは変わっていない。同クラスの軽SUVでは今も採用例が少なく、タフトを語るうえで欠かせない装備の一つになっている。

スカイフィールトップ(ガラスルーフ)
出典: ダイハツ工業株式会社

スカイフィールトップとは タフトが誇るガラスルーフ

正式名称は「スカイフィールトップ」。スーパーUV&IRカット機能とシェードを備え、紫外線と赤外線を抑えるガラスを前席の天井いっぱいに配し、日差しの強さによる室内温度の上昇を抑えながら、頭上からの視界を確保する。

ガラス部分そのものは固定式で開閉できない。開閉できるのは日差しを遮る手動式のシェードのみで、まぶしさやプライバシーが気になるときはシェードを閉じ、青空を楽しみたいときは開ける、という使い分けができる。

ダイハツは、この装備を「明るく圧倒的な開放感はもちろん、大きく広がる視界を実現」する装備と説明している。運転席や助手席から見上げる視界は、屋根が鋼板だけの軽自動車では味わえないものだ。タフトは"Tough & Almighty Fun Tool"というコンセプトのもとに開発され、ダイハツの新プラットフォーム「DNGA」を採用した第3弾商品にあたる。日常の足からレジャーの相棒までをこなす性格づけの中で、スカイフィールトップは走行性能とは違う角度からタフトらしさを支えるパーツになっている。

スカイフィールトップ(ガラスルーフ)別アングル
出典: ダイハツ工業株式会社

なぜ軽自動車でガラスルーフは珍しいのか

ガラス製の屋根は、鋼板の屋根よりも部材コストがかさむ。加えてグレードごとに屋根の仕様を分けるとなれば、ボディの型そのものを複数用意する必要が生じ、開発費と生産効率の両面で負担が増える。単価200万円に届かない価格帯の軽自動車で、こうした装備を実現するハードルは低くない。

スカイフィールトップは、価格の異なるX、Xターボ、G、Gターボの全グレード、さらに特別仕様車のラギッド ベンチャーやアクティブモードにも共通して搭載される。屋根の仕様をグレードで分けなかったことが、開発と生産の効率化につながっていると考えられる。安全装備や内装色のようにグレードごとに差をつけやすい部分ではなく、屋根という車体そのものにかかわる部分を全車共通にしたことが、この装備をオプションではなく標準にできた理由の一つだろう。

タフト G(ボディカラー: レイクブルーメタリック)
出典: ダイハツ工業株式会社

全車標準装備という選択が生んだ手応え

タフトは発売から1ヶ月で、月販目標台数4,000台の4.5倍にあたる約18,000台の受注を集めた。ダイハツはこの好調の理由として、「タフで力強さを感じるスクエアなデザイン」「圧倒的な開放感をもたらす頭上のガラスルーフ『スカイフィールトップ』」「DNGAによる確かな『基本・安全性能』」の3点を挙げている。

新色の好評や、約半数の顧客が選んだメッキパックの存在にも触れており、性別や年代を問わず幅広い層から支持を得たとダイハツは振り返っている。屋根の装備がデザインや走行性能と並ぶ購入理由として名指しされたことは、スカイフィールトップが単なる付加価値ではなく、タフトという商品の中核を担っていたことを示している。

発売時のタフトは、X・G・Gターボの3グレードに2WD・4WDを組み合わせた6構成で、価格は135万3,000円から173万2,500円だった。2026年7月の一部改良では、専用装備をまとった特別仕様車が加わり8グレード構成となり、価格帯も143万5,500円からへと広がっている。グレード数が増え、価格帯が上下に広がっても、スカイフィールトップの標準装備という一点だけは、発売から変わっていない。

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競合の軽SUVには見当たらない装備

同じ軽クロスオーバーSUVに位置づけられるスズキ・ハスラーや、軽自動車版のスズキ・ジムニーには、サンルーフやガラスルーフに類する装備の設定がない。両車が独自の個性を追求してきた結果であり、装備の有無だけで優劣を語るべきものではない。ハスラーは遊び心のあるカラーとカスタム性で、ジムニーは本格的な悪路走破性で、それぞれのファンを獲得してきたクルマだ。

その中で、開放的な屋根を全車標準で持つタフトの立ち位置は、軽SUVの中でも独特だ。走破性や積載性といった実用の物差しでは測りにくい「頭上の開放感」という価値を、正面から打ち出した軽自動車は多くない。

実際の使用感 開放感と暑さ対策の両立

頭上いっぱいに広がるガラスルーフは、信号待ちで見上げる空の広さや、街路樹の下を走るときの木漏れ日の入り方まで変える。天井が低くなりがちな軽自動車の室内で、視覚的な圧迫感を和らげる効果も大きい。アウトドアやレジャーの行き帰りに使うセカンドカーとして選ぶ層にとって、荷室の広さやシートアレンジと並んで、こうした室内の明るさは日々の満足感につながる要素になる。

一方で気になるのが夏場の暑さだが、スーパーUV&IRカットガラスとシェードの組み合わせによって、日差しの強い時間帯でも室内温度の上昇を抑えられる設計になっている。空を見たいときはシェードを開け、日差しが強いときや夜間は閉じる。この開閉の手軽さが、開放感と快適性を両立させている。

タフト G"アクティブモード"(ボディカラー: シャイニングホワイトパール)
出典: ダイハツ工業株式会社

屋根一枚が示す軽自動車の選択肢

スカイフィールトップは、パワートレインや安全装備のように数値で語れる進化ではない。それでも、発売直後の受注の押し上げにダイハツ自身が名前を挙げるほど、タフトという1台の性格を決定づけてきた装備だ。軽自動車の規格という制約の中で、走破性でも燃費でもなく「頭上の開放感」を選んだことが、タフトを他の軽SUVと違う場所に立たせている。

「タフト」という車名は、開発コンセプト"Tough & Almighty Fun Tool"の頭文字を組み合わせた造語だ。日常からレジャーシーンまで頼れる相棒であってほしいという願いが、車名そのものに込められている。

スカイフィールトップとは何か

ダイハツ・タフトが全車標準装備する、前席の頭上に大きく広がるガラスルーフの名称だ。スーパーUV&IRカット機能と手動開閉式のシェードを組み合わせ、開放感と日差し対策を両立させている。

スカイフィールトップは開閉できるのか

ガラス部分そのものは固定式で開閉できない。開閉できるのは日差しを遮る手動式のシェードのみで、まぶしさが気になるときや夜間はシェードを閉じて使う。

他の軽自動車にもガラスルーフはあるのか

同じ軽クロスオーバーSUVのスズキ・ハスラーや、軽自動車版のスズキ・ジムニーには、サンルーフやガラスルーフに類する装備の設定がない。ガラス屋根を全車標準で持つ軽自動車は多くない。

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ROADECT編集部
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