レクサスLX一部改良 F SPORT追加設定 1,560万円から
レクサスLXに、専用チューニングの足まわりを備えた新グレードF SPORTが加わった。全仕様の電動パワーステアリング(EPS)とサスペンション特性の見直し、OVERTRAIL+のタイヤ拡大といった改良の内容を、全8グレードの価格・燃費・諸元の表とあわせて解説する。
レクサスは2026年10月1日、フラッグシップSUVのLXを一部改良し、新グレードのF SPORTを加えて発売した。改良の中心は、全仕様での電動パワーステアリング(EPS)とサスペンション特性の見直しだ。価格は税込みで、LX600が1,560万円から、LX700hが1,700万円からとなる。
レクサスLX一部改良の概要とF SPORT追加
LXは「世界中のどんな道でも楽に・上質に」をコンセプトに、世界50カ国以上で販売されているレクサスのフラッグシップSUVだ。ラインアップは、3.5L V型6気筒ツインターボエンジンのLX600と、同じ型式のエンジンにモーターを組み合わせたLX700hの2本立てとなる。LX700hは、2025年3月に日本で発売された歴代LX初のハイブリッドにあたる。
今回の改良では、LX600とLX700hのそれぞれに、標準仕様、EXECUTIVE、OVERTRAIL+、F SPORTの4グレードが揃い、計8グレード構成になった。改良の柱は、全仕様でのEPSとサスペンション特性の最適化と、F SPORTの追加だ。このほか、OVERTRAIL+はタイヤを拡大し、LX600の標準仕様には新しい20インチホイールが設定された。
トヨタのランドクルーザー300も、2026年9月16日に一部改良が発表されている。
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F SPORT専用チューニングと装備の中身
F SPORTの中心は足まわりにある。車体の変形や振動を吸収する前後のパフォーマンスダンパーは、F SPORT専用にチューニングされた。リヤスタビライザーと、旋回中の加速時に左右の後輪へ駆動力を配分するトルセンLSDも標準装備される。さらに、EPSと、減衰力を制御する可変式サスペンションのAVSにも、専用のチューニングが施された。レクサスは、これによりレスポンスと操縦安定性が高まったと説明している。
外観では、フロントにメッキモールとブラック塗装のメッシュパターンを組み合わせたラジエーターグリルを採用した。フロントエンドを低く構成し、低重心でスポーティな造形に仕上げている。リヤはディフューザー形状のブラック塗装バンパーとし、バンパー下部にはフロントグリルと共通のメッシュパターンをあしらった。足元には、スーパーグロスブラックメタリック塗装の22インチ鍛造アルミホイールと265/50R22タイヤを備える。レクサスのロゴが入ったレッドブレーキキャリパーはメーカーオプションで、価格は税込みで5.5万円だ。
内装のスポーツシートはセミアニリン本革で、サイドサポート部のパッド裏面にフェルトを配置して補強した。コーナリング時に横方向へかかる力に対するホールド性を高める工夫だ。ステアリングホイールとシフトノブにはディンプルレザーを用い、アルミ製のスポーツペダルとフットレストも備わる。12.3インチのフルグラフィックメーターには、専用デザインを含む3種類の表示レイアウトが用意された。
オーナメントパネルには、日本刀の刃紋を表現したアルミ製の「刃取」を設定した。砥石を回しながら研磨を繰り返して生まれる揺らぎと立体感で、磨き上げた走りの切れ味を表現している。外装色はF SPORT設定色のニュートリノグレーを含む6色、内装色はF SPORT設定色のフレアレッドを含む3色から選べる。
全仕様で見直された操舵とサスペンション
全仕様に共通する変更は、EPSのチューニングの最適化と、サスペンション特性の最適化だ。EPSは、ドライバーの意図に忠実な操舵感を狙って調整された。サスペンションは、ガソリンエンジンのLX600でもハイブリッドのLX700hでも一貫した走りの質感が得られるように見直され、操縦安定性と乗り心地を高めたという。
背景には、レクサスが全車種で進める「Lexus Driving Signature」の取り組みがある。すっきりと奥深い走りの味を全モデルで統一して磨き込むための活動で、LXでは今回、その一環として操舵とサスペンションに手が加えられた。そのうえで、標準仕様、EXECUTIVE、OVERTRAIL+、F SPORTのそれぞれについて、走りの個性を際立たせたとしている。
OVERTRAIL+と標準仕様の変更点
OVERTRAIL+では、タイヤサイズを265/65R18から265/70R18へ拡大した。タイヤ外径の拡大にあわせて最低地上高を高め、岩石路をはじめとする厳しい悪路での走破性を向上させている。最低地上高は、LX600の標準仕様が200mmであるのに対し、OVERTRAIL+は210mmだ。
タイヤの側面にはブロックパターンを施し、力強い外観に仕上げた。一方で、タイヤ構造とトレッドパターンを最適化し、オンロードでの静粛性との両立も図っている。OVERTRAIL+は2025年3月に設定されたグレードだ。動けなくなったときなどに、空転している車輪へ駆動力を伝えるデフロックを、フロント、センター、リヤの3か所に備える。
LX600の標準仕様には、V字の切削ツインスポークにダーククリア塗装を施した20インチアルミホイールが新たに設定された。ボディカラーのホワイトノーヴァガラスフレークも新色で、全仕様で選べる。
走りの個性を作り分けた4グレード
今回の改良は、新しい機構を載せるものではなく、操舵とサスペンションという走りの基本を磨き直すことに重点が置かれていると考えられる。
OVERTRAIL+は、3つのデフロックと外径の大きなタイヤで悪路走破性に重きを置いたグレードだ。一方のF SPORTは、専用の足まわりと22インチ鍛造アルミホイールで、運転する楽しさに重きを置く。同じLXの中でこの両極を選べるようになったのは、コンセプトの表現の幅を広げる構成と考えられる。
価格を見ると、F SPORTは同じパワートレインの標準仕様に比べ、LX600で140万円、LX700hで100万円高い。専用の足まわりとホイール、内外装が標準で備わる設定だ。
レクサスLX全8グレードの価格一覧と発売日
発売日は2026年10月1日で、全国のレクサス店で販売される。2025年3月の発売時と比べると、従来の6グレードはいずれも110万円高くなった。価格は次のとおりだ。
| モデル | グレード | 乗車定員 | 価格(税込) | 2025年3月の発売時 |
|---|---|---|---|---|
| LX600 | 標準 | 5人 / 7人 | 1,560万円 | 1,450万円 |
| LX600 | EXECUTIVE | 4人 | 2,110万円 | 2,000万円 |
| LX600 | OVERTRAIL+ | 5人 / 7人 | 1,600万円 | 1,490万円 |
| LX600 | F SPORT | 5人 / 7人 | 1,700万円 | 新設定 |
| LX700h | 標準 | 5人 / 7人 | 1,700万円 | 1,590万円 |
| LX700h | EXECUTIVE | 4人 | 2,210万円 | 2,100万円 |
| LX700h | OVERTRAIL+ | 5人 / 7人 | 1,700万円 | 1,590万円 |
| LX700h | F SPORT | 5人 / 7人 | 1,800万円 | 新設定 |
乗車定員は5人乗りと7人乗りがあり、2列シートの5人乗りはメーカーオプションだ。EXECUTIVEは4人乗りとなる。LX700hとLX600の価格差は、標準仕様が140万円、そのほかのグレードは100万円になる。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 車両型式 | LX600: 3BA-VJA310W / LX700h: 5AA-VJH310W |
| エンジン | V35A-FTS 3.5L V型6気筒インタークーラー付きツインターボ(LX600、LX700h共通) |
| エンジン最高出力 / 最大トルク | 408PS/5,200rpm / 650Nm/2,000〜3,600rpm |
| モーター最高出力 / 最大トルク | 54PS / 290Nm(LX700hのみ) |
| トランスミッション / 駆動方式 | Direct Shift 10-AT / 四輪駆動 |
| WLTCモード燃費(LX600) | 8.0km/L(F SPORT 7.9km/L、OVERTRAIL+ 8.1km/L) |
| WLTCモード燃費(LX700h) | 9.3km/L(F SPORT 9.2km/L) |
| 全長×全幅×全高(主なグレードの値) | 5,100×1,990×1,895mm |
| ホイールベース | 2,850mm |
| 最低地上高(社内測定値、主なグレードの値) | 210mm |
米国では、2021年10月13日に発表された新型LX600の段階で、LXとして初となるF SPORTが設定されていた。専用チューニングの前後ダンパー、トルセンLSD、リヤスタビライザー、EPSとAVSの専用チューニングという足まわりの構成も、今回の日本向けとほぼ共通している。日本のラインアップにF SPORTが加わったのは、それから約5年後の2026年10月だ。
レクサスLX F SPORTの価格はいくらか
LX600 F SPORTが1,700万円、LX700h F SPORTが1,800万円だ。いずれも税込で、同じパワートレインの標準仕様に比べて、LX600は140万円、LX700hは100万円高い。
レクサスLXのF SPORTは標準仕様と何が違うのか
専用チューニングの前後パフォーマンスダンパー、トルセンLSD、リヤスタビライザーが標準装備され、EPSとAVSにも専用チューニングが施される。22インチ鍛造アルミホイールや専用のグリル、バンパー、内装も備わる。
レクサスLXの燃費はどのくらいか
WLTCモード燃費は、LX600が8.0km/L、LX700hが9.3km/Lだ。F SPORTはLX600が7.9km/L、LX700hが9.2km/Lとなる。
この記事について
- 執筆
- ROADECT編集部
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