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新型インサイト EV 発売 航続535km・550万円・3,000台限定
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新型インサイト EV 発売 航続535km・550万円・3,000台限定

INSIGHTという名前が、約3年半ぶりに日本の道に戻ってくる。2026年4月17日、ホンダは4代目インサイトEVを発売する。純電動クロスオーバーSUVとして生まれ変わった3,000台限定・550万円の1台だ。

INSIGHTという名前が、約3年半ぶりに日本の道に戻ってくる。ただし今回は、ハイブリッドシステムを積んでいない。2026年4月17日、ホンダは4代目インサイトを発売する。純電動のクロスオーバーSUVとして生まれ変わった1台だ。3,000台限定、価格は550万円。

ホンダ 新型インサイト 外観(全体ビュー)
出典: Honda

ハイブリッドの象徴から純電動SUVへ 4代目インサイトとは

初代インサイトが登場したのは1999年11月だ。型式はZE1。直列3気筒1.0LエンジンにIMA(インテグレーテッド・モーター・アシスト)を組み合わせた2シーター・3ドアクーペで、10・15モードで35.0km/Lという当時世界一の低燃費を記録した。ホンダとして初の市販ハイブリッド車として歴史に刻まれる1台である。

初代ホンダ インサイト(ZE1型・1999年)
出典: Honda

2009年2月に登場した2代目ZE2/ZE3型は5人乗りのハッチバックへと拡大。間口を広げ、同じIMAシステムでありながら実用性を高めた。3代目ZE4型は2018年12月に登場したミドルセダンで、2モーターを使うSPORT HYBRID i-MMDシステムを搭載。日本では2022年12月に販売を終えた。

そして2026年の4代目RM7型は、ハイブリッドという看板をすべて下ろし、純電動として登場した。ボディスタイルはSUVへ転換。歴代でボディ形状が毎回変わるという珍しい車名だが、今回はパワートレインまで別物になった。中国・東風ホンダとの合弁で生産する「Honda e:NS2」の右ハンドル版を日本向けに仕立てたモデルだ。

ホンダ 新型インサイト メインビジュアル
出典: Honda

新型インサイト EV 航続535kmの実力と充電性能

ホンダが発表した一充電走行距離は535km(WLTCモード)だ。東京から大阪まで約515kmをカバーできる数字で、充電を気にせず長距離ドライブに出られる実用的な余裕がある。

急速充電は50kW以上の対応充電器を使えば約40分で80%まで回復する。立ち寄ったサービスエリアで食事をとる時間があれば、ほぼ充電が完了する感覚だ。外出先での電源としても使え、「Honda Power Supply Connector」を通じて最大1,500Wの外部給電に対応する。キャンプや車中泊での使い方も想定した装備といえる。

走行モードはNORMAL・SPORT・ECON・SNOWの4種類。雪道モードを標準で持つのはEVとして実用的な配慮だ。

ホンダ 新型インサイト 走行イメージ
出典: Honda

プレミアム内装と550万円という価格の読み方

550万円という価格をどう見るかは、何が含まれているかで変わる。

安全装備では、衝突軽減ブレーキを含むHonda SENSINGを全15機能標準装備する。音響はBOSEのプレミアムサウンドシステムで12スピーカー構成。車内の香りをコントロールするアロマディフューザーは6種類のカートリッジに対応し、アンビエントライトと合わせて室内の質感を演出する。EV特有の静粛性を活かした、高級ホテルを思わせる室内空間が意識されている。

競合となるクラスで見ると、日産アリア B6は667.6万円(2026年1月登録分)。国産EV SUVとしてはインサイトの方が安く、航続距離もアリアB6の470kmを上回る535kmだ。一方、中国資本のBYD ATTO 3は418万円前後と価格面では下回る。装備の充実度と乗り味の質感で差が出る領域だ。

Honda公式ウェブカタログではCEV補助金として130万円が示されており、適用後の実質価格は約420万円となる見込みだ。アリアB6の補助金後価格(約538万円)と比較すると、インサイトの価格競争力はさらに際立つ。

ホンダ 新型インサイト インテリア
出典: Honda

スペック・価格まとめ

項目仕様
車名INSIGHT(4代目・RM7型)
ボディタイプ5ドアクロスオーバーSUV
駆動方式前輪駆動(FF)
定員5名
一充電走行距離535km(WLTCモード)
急速充電約40分(80%・50kW以上の充電器使用)
外部給電最大1,500W(Honda Power Supply Connector)
ドライブモードNORMAL / SPORT / ECON / SNOW
安全装備Honda SENSING(15機能標準装備)
音響BOSEプレミアムサウンドシステム(12スピーカー)
価格550万円(消費税10%込)
CEV補助金130万円(適用後実質約420万円)
発売日2026年4月17日
販売台数3,000台限定

ボディカラー(5色)

  • ダイヤモンドダスト・パール
  • クリスタルブラック・パール
  • スレートグレー・パール
  • アクアトパーズ・メタリックⅡ(新色)
  • オブシダンブルー・パール

※カラーにより44,000〜66,000円の追加料金あり

初代インサイト(1999年)は、当時世界で最も燃費のよい量産車として世界記録を持っていた。しかしそれ以上に特徴的だったのはそのボディ構造だ。後輪をフェンダーで覆った「サイドフェアリング」と呼ばれる空力形状を採用し、同乗者スペースを捨てて空気抵抗を削った。2人しか乗れないエコカーが主力商品として成立した最後の時代の産物ともいえる。

新型インサイトEVは何台売られるのか

3,000台の限定販売だ。ホンダ公式プレスリリースには台数のみが記載されており、その理由は明示されていない。

新型インサイトEVのベース車両は何か

中国市場で東風ホンダが販売する「Honda e:NS2」を右ハンドル仕様に変更した車両だ。ホンダが進める電動化戦略のなかで、中国向けEVプラットフォームを日本に展開した形となる。

新型インサイトEVの航続距離は同クラスの競合と比べてどうか

WLTCモードで535kmを達成しており、同価格帯の国産EV SUVである日産アリア B6の470kmを上回る。CEV補助金適用後の実質価格は約420万円となる見込みで、補助金後価格での比較ではさらに競争力がある。